過去の企画展

会期:2013年10月20日(日)─ 2014年3月25日(火)

ファンタジアを使えば、望むものはなんでも想像できる。
(ブルーノ・ムナーリ)  

ブルーノ・ムナーリ(1907‐1998)は絵画や彫刻、絵本や子どものための遊具、グラフィックデザイン、プロダクトデザインなど、幅広い活躍で世界的に知られるイタリアの作家です。1907年にイタリアのミラノで生まれたムナーリは激動の20世紀に、ウィットに富んだ知恵とユニークな発想でいつも人々を驚かせ、心をゆさぶる作品の数々を生みだしてきました。
「ファンタジア」とは、そのような知性とユーモアをあわせもったムナーリが好んで使った、自由な発想の能力を指しています。1945年、5歳の息子アルベルトへの誕生日プレゼントに、ムナーリは絵本を創作しました。そしてそれ以降、子どもの感性をより豊かにするために、さまざまな趣向をこらした絵本や遊具、美術教育のプログラムを発案していきます。ムナーリにとって、子どもはいつも特別な存在でした。なぜなら子どもたちのなかに、ムナーリは未来の社会があるとつよく信じていたからです。
本展では「ファンタジア」をキーワードに、アートやデザインの枠におさまらないムナーリの作品と、直接さわって遊ぶことができる絵本や遊具が展示されます。またムナーリが発案し、世界各地で子どもたちと行ったワークショップ「木をつくろう」「直接の映写」「コラージュ」「さまざまなかたち」「テクスチャー」の5つを会期中、美術館で実際に体験することができます。私たちの社会や身近な生活にとって大切な「ファンタジア」を、創造力あふれた遊びの体験を通してぜひ感じとってください。



ブルーノ・ムナーリ Bruno Munari(1907-1998)
1907年イタリアのミラノに生まれる。グラフィックデザインの仕事に従事しながら、1920年代後半より未来派に参加し、絵画や彫刻を制作、発表。1933年に「役に立たない機械」を発表。1942年に絵本『ムナーリの機械』を刊行。子どもの創造力を刺激するしかけ絵本シリーズをこの頃より計画、制作を始める。1948年にミラノで創立された具体美術運動MAC(Movimento Arte Concreta)に創立者メンバーの1人として参加、のち会長を務める。1954年、玩具「ジジ」が第1回コンパッソ・ドーロ賞を受賞(55、79年にも同賞受賞)。1960年に東京で開催された「世界デザイン会議」出席のため、初来日。1967年にアメリカのハーヴァード大学に招聘、ヴィジュアル・コミュニケーションの講義を担当。77年頃より子どものためのワークショップ「アートとあそぼう」を開催。1985年にこどもの城で「ブルーノ・ムナーリ展」開催。 邦訳されている主な著書に、『芸術としてのデザイン』(ダヴィット社)、『ファンタジア』、『デザインとヴィジュアル・コミュニケーション』(みすず書房)、『ムナーリのことば』(平凡社)。絵本に『太陽をかこう』、『木をかこう』(至光社)、『ムナーリの機械』、『闇の夜に』(河出書房新社)、『きりのなかのサーカス』、『どうぶつうります』(フレーベル館)など多数。


主 催  ヴァンジ彫刻庭園美術館
後 援  イタリア文化会館、沼津市教育委員会、三島市教育委員会、長泉町教育委員会
協 賛  スルガ銀行株式会社
企画協力  公益財団法人児童育成協会 こどもの城、日本ブルーノ・ムナーリ協会
協 力  河出書房新社、至光社、フレーベル館、みすず書房

開館時間 10月 10:00-17:00/11・12・1月 10:00-16:30/2・3月 10:00-17:00
    (入館は閉館の30分前まで)
休館日  水曜日(12月25日(水)は開館)、
     年末年始(2013年12月26日(木)-2014年1月8日(水))
入館料  10月:大人1,200円/高・大学生800円/中学生以下会期中無料
     11〜3月:大人1,000円/高・大学生500円/中学生以下 無料
「羽ばたき活用扇風機」(『ムナーリの機械』より)
© Bruno Munari (1942-2004) Maurizio Corraini s.r.l. All rights reserved

《小ざるのジジ》 1950/1999
所蔵:公益財団法人児童育成協会 こどもの城



【展覧会関連イベント】



オープニングイベント1
■岩崎清 講演会「ムナーリとファンタジア」


1985年に「ブルーノ・ムナーリ展」をこどもの城で企画し、生前ムナーリとの親交の深かった岩崎清氏に、ムナーリの歩みと、「ファンタジア」の魅力について語っていただきます。

講師:岩崎清(日本ブルーノ・ムナーリ協会代表)
日時:2013年10月20日(日) 14:00-15:30
会場:クレマチスの丘ホール(チケットセンターより徒歩2分)
料金:無料(当日の鑑賞券が必要です) 全席自由
参加方法 : お電話にてお申し込みください。
       クレマチスの丘コミュニケーションセンター
       Tel. 055-989-8785(水曜休館)

岩崎 清(いわさき きよし)
1939年、東京生まれ。早稲田大学文学部卒。美術書専門の出版社で編集者として勤める。 1985年に勤務先の「こどもの城」の開館記念の特別事業として「ブルーノ・ムナーリ展」を企画開催。2004年からギャラリーTOMの副館長として視覚障害者 の芸術体験をうながす企画展示をおこなう。また2008年~11年の四年間にわたり神奈川県立近代美術館の主催する「人づくり・学びの場としての美術館」を考えるプロジェクトに委員として参加。触察本『手で見る北斎』(2012年)の制作。現職:日本ブルーノ・ムナーリ協会代表、ギャラリーTOM副館長、NPO視覚障害者芸術活動推進委員会理事長。


岩崎 清


オープニングイベント2
■ワークショップ「木をつくろう」


※台風のためワークショップの開催を中止しました

土から出た芽が成長して、やがて木になる。ムナーリが自然の規則をもとに考えたワークショップで、みんなと一緒に大きな木をつくろう。

講師:有福一昭(こどもの城センター事業運営部課長)
日時:2013年10月26日(土) 13:00-14:00  
会場:ヴァンジ彫刻庭園美術館
定員:30名
対象:5歳から小学校6年生まで(保護者のご同伴を必ずお願いいたします)
参加費:500円(保護者の方は入館料別途)
ご予約:お電話にてお申し込みください。
     クレマチスの丘コミュニケーションセンター
     Tel. 055-989-8785(水曜休館)

有福 一昭(ありふく かずあき)
1958年、山口県生まれ。多摩美術大学大学院美術研究科油画専攻修了。 M.デュシャン「大ガラス」レプリカ東京版制作スタッフ。1985年から、こどもの城造形事業部職員 として勤務。造形スタジオの多くのワークショップの企画をてがけながら、幼児から高校生までの さまざまな造形教育にたずさわる。開館より「ブルーノ・ムナーリ展」の国内外での巡回展示、 ワークショップを実施。著書に「ブルーノ・ムナーリ展」カタログ・テキスト共著(2001年小海町 高原美術館)、「造形ワークショップの広がり」共著(2010年武蔵野美術大学)。現在、こどもの 城センター事業運営部課長。


横須賀美術館での「木をつくろう」
ワークショップ風景



■ワークショップ

ムナーリが考案したワークショップ「木をつくろう」、「テクスチャー」、「直接の映写」、「コラージュ」、「さまざまなかたち」を、日本ブルーノ・ムナーリ協会員を講師にむかえて、会場内で行います。

講師:日本ブルーノ・ムナーリ協会員
会場:いずれもヴァンジ彫刻庭園美術館
対象:5歳から中学校3年生まで (ワークショップにより対象年齢が変わります)
参加費:500円(保護者の方は入館料別途)
ご予約:お電話にてお申し込みください。
     クレマチスの丘コミュニケーションセンター
     Tel. 055-989-8785(水曜休館)
ワークショップ詳細へ

ムナーリによるワークショップ風景(1985年こどもの城)
  撮影:山本昌男



■ アーティストトーク「”未来”の描きかた 〜 領域をこえた創造力」

屋根の外観をもつ新感覚のベンチ《屋根のベンチ》の美術館庭園内設置に合わせて、アート、デザイン、大学での研究プロジェクトなど、 領域を横断する活動の中でうまれたアイデアの広がりについて語っていただきます。 (《屋根のベンチ》は2014年3月12日に設置)

講師:鈴木康広(アーティスト)
日時:2014年3月16日(日) 13:00-14:30
会場:ヴァンジ彫刻庭園美術館
定員:50名 全席自由 要予約
料金:当日の入館料のみ 
参加方法 : お電話にてお申し込みください。
       クレマチスの丘コミュニケーションセンター
       Tel. 055-989-8785(水曜休館)
        

鈴木 康広(すずき やすひろ)
1979年生まれ。2001年東京造形大学デザイン学科卒業。日常のふとした発見をモチーフに記憶を呼び起こし共感を生み出す作品を制作。国内外の展覧会をはじめ、パブリック・スペースでのコミッションワーク、大学などの研究機関や企業とのコラボレーションにも積極的に取り組んでいる。著書は作品集『まばたきとはばたき』(青幻舎)、『Digital Public Art in Haneda Airport 空気の港テクノロジー×空気で感じる新しい世界』(共著/美術出版社)。現在、武蔵野美術大学空間演出デザイン学科専任講師、東京大学先端科学技術研究センター客員研究員。

photo:Masako Nakagawa

屋根のベンチ2012
Photo:Yasuhiro Suzuki


 


展覧会カタログ 『ブルーノ・ムナーリのファンタジア 創造力ってなんだろう?』好評発売中


「彫刻」「グラフィックアート」「プロダクトデザイン」「書籍・絵本」「遊具」の5つのカテゴリーから150点以上の豊富な図版と、寄稿にムナーリと同時代を生きた執筆陣もむかえ、ムナーリが現代に遺したものを伝えます。
10月20日よりミュージアムショップにて販売開始いたします。
[寄稿]アルベルト・ムナーリ/岩崎清(日本ブルーノ・ムナーリ協会代表)/坂根厳夫(IMAS/情報科学芸術大学院大学名誉教授)/鈴木康広(アーティスト)/瀧口修造(美術評論家)/森啓輔(ヴァンジ彫刻庭園美術館学芸員)

定価:本体2300円+税(税込2415円)
発行:ヴァンジ彫刻庭園美術館
発売:NOHARA
A5判、216頁、ハードカバー
NOHARA BOOKS オンラインショップでもご購入いただけます